あけほのむらさき

花も鳥もこころの旅にいく昔いくうつりして春はあけほの

もみもみと

語感、身体感覚、いずれにしてもうまく実感できない副詞に「もみもみと」がある。歌への賞賛なのだが、個人的にぴんとこない。 この言葉は『後鳥羽院御口伝』で源俊頼を評する際に使用されている。該当箇所では源経信の言葉における品格と優美に言及した後、…

微視と巨視

清少納言の『枕草子』は絵画的描写を用い、後宮の様子を活写している。なぜ、清女が絵画的視座を持ちえたのか。ひとつの試みとして、三代集における色彩、天象の扱いの他に、対象への距離感を調べる作業も加えたいと感じた。それは微視と巨視。『枕草子』に…

和歌が伝える日本の美のかたち

六畳院さんが薦められていた『和歌が伝える 日本の美のかたち』を求めた。季節素材の扱い方を知りたかったのが一番の理由である。往時と現代では旧暦と新暦の存在から差異があり、人や書籍により言っていることがさまざまで曖昧になっていると感じていた。 …

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