あけほのむらさき

花も鳥もこころの旅にいく昔いくうつりして春はあけほの

清水好子論文集

 刊行されたとき、奮発して一巻から三巻まで全三冊を購入した。以来、読もう読もうと思っていてもなかなか実現できずいたのだが、やっと時間の有り余る日日を手に入れた。

 論文集にも拘わらず行間を追い出すと、とても心地よい。京ことばの抑揚が伝わってくるような雅の雰囲気。そして、はんなり、ほっこり、ふんわり。ときには子守唄をささやいていただいているような感覚さえ覚える。

 文章を読みながら、『源氏物語』と『枕草子』を読み込みたいと強く感じる。しっかりと論考ごとに咀嚼して、感想を記していきたい。

清水好子論文集〈第1巻〉源氏物語の作風
清水好子論文集〈第2巻〉源氏物語と歌
清水好子論文集〈第3巻〉王朝の文学

©akehonomurasaki