2020-06-14から1日間の記事一覧
中世の詠歌は行事に備えて題詠を合計百首詠む習いのようだ。翻って現代は結社誌に月詠を送る形で歌の呼吸をする。 結社とは明治以降に創設されたものであるし、考えてみれば不思議な組織ではある。その歴史は長いところでやっと百年余り。現代歌壇と言えば、…
詩歌の批評に関して参考にする機会の多い『俳句の世界』だが、不可解な箇所が一つだけある。小林一茶を次のように評した249頁である。 …ドナルド・キーン教授の『日本文學史』近世篇下(二二四-二五頁)に、一茶の句は確かに心に残るけれど、結局は「重い主…